若い頃より、たぶん稼いでいる。
20代の頃みたいに、給料日前に財布を見て「あと3日、何で生きる?」みたいな状態ではない。
なのに、お金が残らない。
不思議である。
家族もいる。
家もある。
車もある。
保険も入ってる。
子どもの習い事もある。
スマホ代もある。
サブスクもある。
たまには飲みにも行く。
……そら残らん。
冷静に並べたら、そら残らんのである。
でも普段は、これが見えていない。
なんとなく引き落とされ、なんとなく使い、なんとなく月末にしょんぼりする。
そして言う。
「俺、何に使ったんやろ」
40代男性の名言である。
小遣いが少ないと、使い方が荒れる
お金がないと、人は節約する。
……と思いきや、意外とそうでもない。
小遣いが少ないと、逆に使い方が雑になることがある。
コンビニで余計なものを買う。
疲れてハイボールが増える。
安い服をなんとなく買う。
深夜にネットで変なものをポチる。
飲みに行ったあと、翌朝少し反省する。
ちゃんと楽しんだ感じはない。
でも、お金は減っている。
これが一番もったいない。
本当は、髪を整えたい。
服を少しマシにしたい。
靴を買い替えたい。
体のメンテナンスもしたい。
たまには一人でゆっくりしたい。
でも、自分に使うのがなんとなく後ろめたい。
その結果、ちゃんと整うお金は使わず、なんとなく消えるお金だけ増える。
これはもう、家計の中で一番しょっぱいやつである。
節約より「使っていいお金」を決める
家計を見直すというと、すぐ節約の話になる。
ビールを減らせ。
ランチを安くしろ。
服を買うな。
飲みに行くな。
我慢しろ。
いや、しんどい。
40代、ただでさえ我慢が多い。
仕事でも家でも、まあまあ我慢している。
そこにさらに「人生を薄味にしましょう」と言われても、続かない。
だからまず決めたいのは、節約額ではなく、
自分が気持ちよく使っていいお金
である。
月1万円でもいい。
3万円でもいい。
家計によっては5,000円でもいい。
金額より大事なのは、最初から決めること。
このお金は、使っていい。
美容室でもいい。
服でもいい。
本でもいい。
ジムでもいい。
一人コーヒーでもいい。
友達との飲みでもいい。
「これは使っていい」と決めるだけで、同じお金でも満足感が変わる。
こそこそ使うお金は、なぜか後味が悪い。
堂々と使う整備費は、ちょっと気分がいい。
オッサンにも整備費がいる。
車にも車検がある。
家にも修繕がある。
スマホにも充電がいる。
オッサンだけノーメンテで走り続けるのは、さすがに無理がある。

まず見るのは、サブスクでいい
家計簿をつけようとすると、だいたい続かない。
レシートを集めて、アプリに入力して、項目を分けて……。
その時点で、心が閉店する。
だから最初は、サブスクだけでいい。
動画。
音楽。
アプリ。
クラウド。
ジム。
有料会員。
昔入ったままの何か。
一回、スマホの契約やクレカ明細を見てほしい。
「これ何?」が、たぶんある。
その「これ何?」を消すだけでいい。
月980円でも、消えたらちょっと嬉しい。
2,000円なら、かなり嬉しい。
5,000円浮いたら、もう軽めの勝利である。
浮いたお金で、髪を切る。
靴下を買い替える。
家族にケーキを買う。
本を買う。
こっちの方が、よっぽど気持ちいい。
保険も一回だけ見てみる
保険も、40代家計ではけっこう大きい。
でも内容をちゃんと言える人は少ない。
「なんか入ってる」
「たぶん死亡保障ある」
「医療もついてた気がする」
「昔、知り合いに入った」
「担当者、今どこにいるか知らん」
こういう人は多い。
保険が悪いわけではない。
家族がいるなら大事なものもある。
ただ、昔入った保険が今の生活に合っているかは別である。
子どもの年齢も変わる。
住宅ローンも変わる。
貯金も変わる。
必要な保障も変わる。
だから一度だけ見てみる。
完璧に理解しなくていい。
まずは証券を出すだけでいい。
証券を出した時点で、もう一歩進んでいる。
探して見つからなかったら、それはそれで今後の課題が見つかったということである。
家計管理は、ちゃんとしすぎなくていい
ここで大事なのは、急に立派な人になろうとしないこと。
毎日家計簿。
毎週振り返り。
毎月グラフ化。
年間予算作成。
できる人はすごい。
でも、できない人はできない。
それでいい。
まずはこれだけでいい。
- 使ってないサブスクを1個消す
- 保険証券を出してみる
- 自分の使っていいお金を決める
- コンビニに行く前に一回だけ考える
- 浮いたお金を、自分か家族が喜ぶことに使う
これくらいで十分。
家計の見直しは、修行ではない。
ちょっと暮らしをマシにする作業である。

オッサンは、まだ整えられる
40代になると、放っておけばいろいろくたびれる。
服。
髪。
体。
財布。
気持ち。
スマホの写真フォルダ。
最後のは別にいいかもしれない。
でも、自分を放置しすぎると、どこかで生活全体が雑になる。
だから、お金も少し整える。
何かを全部我慢する必要はない。
高いものを買う必要もない。
急に投資家みたいな顔をする必要もない。
まずは、毎月なんとなく消えているお金を少しだけ止める。
そして、自分を整えるお金を少しだけ作る。
それだけでいい。
髪を切る。
服を一枚買う。
靴をきれいにする。
本を読む。
家族にちょっとしたお土産を買う。
一人で落ち着く時間を持つ。
そういうお金の使い方は、ちゃんと残る。
財布には残らないかもしれない。
でも、気分には残る。
40代の家計管理は、暗くやらなくていい。
自分を責めなくていい。
まずはサブスクをひとつ消すくらいでいい。
その浮いたお金で、ちょっとだけ自分を整える。
それくらいの小さなアップデートからでいい。
オッサンは、まだまだ立て直せる。
しかも、思っているより軽い一歩で。